さしもしらじな

アイドル系のデトックス諸々

つばきファクトリー【LAST PARADE FINAL】

 

もう、サンクユーベリーベリーよ。

 

なにはともあれ。

 

サンクユーベリーベリー。

 

これに始まり、これに終わる。

 

サンクユーベリーベリー、Berryz工房

 

そも、

 

浅倉樹々の卒業は今のつばきファクトリーにとってだけ大きな意味を持つ物ではないのではないか?という考えがずっとある。それは姉妹グループだったこぶしファクトリーや、Berryz工房、°C-uteですらみたことのない景色なのではないか。

先に書いておくと、リトルキャメリアンの加入があったことで、そもそものBerryz工房や°C-uteこぶしファクトリーとは一線を画すプロジェクトになったと思う。Berryz工房の意思を受け継ぎつつ、それでいて “つばきファクトリー” でしかないグループへとより深化した。

しかし意地悪なことを言えば、さにこの加入だってそんなに変わらない経験だったのではないか。そう思ったとき、浅倉樹々の卒業は “Berryz工房の精神を引き継ぐ” というコンセプトからすると本格的にその源流から袂を分つことになるのではないか。

浅倉樹々の卒業とそれまでのBerryz工房、°C-uteこぶしファクトリー等との卒業の違いは何かと言われれば、ハッキリと自分の未来を見据えた “大人としての決断” による卒業であることにほかならない。なあなあではなく、確固たる意思で、新しい、そして自分らしい夢を抱いて卒業する。

そしてつばきファクトリーのメンバーは浅倉樹々のその意思に全力で応えた。残りの時間でやれることは全部やる、本気で花道を作り上げる。

 

【灼熱】が終わってからメンバーに卒業のことを話したという浅倉樹々は、バースデーイベントで自分のファンの前でいち早く報告した。

そして、現メンバーで最後のツアー【Fomalhaut】が始まる。そこで謳われた “わたしのFomalhaut” は「誰もが目を奪われる輝きを放つ星」。もうすでにそうじゃないかと思いつつ、卒業を目前にして再びギアを入れ直したのだ。

そして終わって息もつかない間に、自身が望んでやまなかったつばきファクトリー初の生バンド編成のアコースティックライブ【つばきSPOOX】へと雪崩れ込んだ。

そこから12月はニューシングルの準備期間に入り、年明けからはアンジュルムとのツーマンライブ【TWO  OF US】に突入する。そしてその傍ら、今回のファンクラブイベントツアー【LAST PARADE】が始まる。全公演を通して、つばきファクトリーの楽曲全て披露すると銘打ったライブは本人に多大な負担になるはずだが当たり前のようにやってのけた。そして、シングル「間違いじゃない 泣いたりしない」を含んだシングルを発売…これに伴うリリースイベントをやりながら、6周年記念ライブ【Moment】を行う。そしてグループ単独では最後のイベントとなるファンクラブイベント【LAST PARADE FINAL】へ…こうしてみると卒業発表後、休みなしに稼働し続けている…もっというとここに写真集の撮影も重なるのだから、卒業発表後から浅倉樹々がいかに表に出続けていたかがわかる。

そしてそれは、“つばきファクトリーで初の卒業を華々しく飾るため” なのではないかと思う。もっと言えば、Berryz工房の活動休止や °C-uteこぶしファクトリーの解散、その他諸々の脱退劇とは違う、“グループを続ける覚悟を見せつけるため” なのではないかと。卒業は単にグループから離れる悲しくて寂しいものだけではなくて、新しい一歩を踏み出す喜ばしい出来事でもあることを浅倉含めてつばきファクトリー全員で示しているのではないか。

 

そんな【LAST PARADE FINAL】は良くも悪くもつばきファクトリーの等身大だった。いや、推しのグループにこういうのもなんだが、このグループ基本的に自然体すぎて「大丈夫?」となるところも多いのだけれど、その着飾らなさが最後まで貫かれていた。樹々ちゃんの卒業に関しても実感が湧いてない感じ、かと思えば突然涙ぐんだりする感じ、それは日常の延長線上にあって、当たり前のように永遠に続くかのような…

そんななかのライブコーナーは研修生同期である浅倉小野田がメインを張っている “さおきき” 曲の「だからなんなんだ!」から始まり、未だフレッシュなリトルキャメリアンと歌う「夢見る15歳」、そして元気いっぱいなさにこと歌う「Be 元気!〈成せば成るっ!〉」と加入の期ごとに合う曲を選曲をしていた。

そしてそんな流れの中できたのが「サンクユーベリーベリー」だ。

本人たちのブログでも書いてあったのだけれど、この曲の歌詞の今のつばきファクトリーへと当てはまり具合というのは驚くものがあった。そしてそれが結成まもない舞台で歌われていたという事実と不思議な縁を感じずにはいられなかった。

 

“永遠と思っていた 瞬間

永遠じゃないから

今このときが、そのとき

「ありがとう」”

 

ともすれば、Berryz工房の精神を継いだつばきファクトリーが袂を分とうとするその時に、過去から送られてきたBerryz工房からの贈る言葉なのではないか、とすら思ってしまう。

そしてそのあと、集まったファンからの浅倉樹々ちゃんへのありがとうを伝えるサプライズコーナーが続く。そんななかでも、代表者の一人が伝えてくれたこの言葉が全てだと思う。

 

「ここにいる人たちは浅倉樹々ちゃんのことが好きで、そしてこれからも応援していきます」

 

これが全てじゃないか。

 

そんな涙のサプライズのあと、ラストに披露された楽曲は「桜→入学式」。よくよく考えれば卒業式のほうが近いのに、と思うのだけれど、グループを卒業して新しい生活を送る浅倉樹々と、浅倉樹々がいなくなるつばきファクトリーの双方に向けたエールだったのかなぁ…。

あと、この曲に関して谷本安美が第一部の最後の挨拶で「当時北海道から通っててレッスンに多く行けなかった結果、研修生のときこの曲を披露できなかったから、やっと入学することができた」と言ったのがすごく印象的だったな。あんまりこういう後悔みたいなことを言わないタイプと思っていたので、意外だったのかも。

…ということは自分たちの持ち歌である「だからなんなんだ!」からだんだん時を巻き戻して行って最後には研修生時代に帰っていくようなセトリだったんだな。浅倉樹々、セトリを考えるのになかなか手の込んだことをする。

 

…そんな都心から電車で足掛け3時間という僻地で行われたイベントだったのだけれど、そこにのべ2000人を集めちゃったつばきファクトリーの最後のファンクラブイベント。まあ、細かいことを挙げれば無限にあるのだけれど…ファンクラブイベントだしなぁ!そんな簡単には共有したくないことばっかりだからなぁ!特に第一部が4列目のセンター真ん中で、そこから見るりこりこのダンスの色気とか半端なかったもの!夜勤明けにアレはヤバい…などなどね。あと、推しの岸本ゆめのが衣装含めてとっても眩しかったです。あと、やっぱみんな可愛い!

 

さて、いよいよ残すはひなフェスのみ。このイベントをもって過去編はもう済んだのだ。あとは未来に向かって思う存分、つばきファクトリーとして今に咲き誇って欲しい。