思いの外、間が空いてしまった。
おかしい…こんなに空く算段ではなかったのに…！
そんな前回。
つばきファクトリー Feat. Original Love【さにこ編】 - さしもしらじな
というわけで、今回はリトルキャメリアン編。
河西結心『RAINBOW RASE』
実を言うと、始め福田真琳と反対だったんです。河西結心が『ムーンストーン』で福田真琳が『RAINBOW RASE』。もっと言うと、河西結心が「ムーンストーン」で福田真琳が「流星都市」と言うイメージ。だったのだけれど、曲単位ではそうでもこの『RAINBOW RASE』には「ブランコ」や「ダンス」.「ホモ･エレクトロス」なんていうファンク色の強いアップテンポが結構入ってるんですよ。
これが、「やらんだろ！河西！」という感じがすごいする。反対にいうと『ムーンストーン』のどこか陰のあるイメージとはズレるんですよ。というわけで交換。
なので、一曲を選ぶとなると「流星都市」…にしようかと思ったのですが、ここでちょっと待った。
確かに「流星都市」も素敵なのだけれど、ラストの「Bird」ってかなり河西結心っぽいな。
“鳥はただ 羽ばたくだけ ただ 朝歌うだけ”
こんな始まりがなんかゆうみ氏っぽい。そして全体の静謐で優しい雰囲気、カリプソを意識したアレンジがなんとも合うなぁ…。
と、かなりしっくりきたので『RAINBOW RASE』から「Bird」を選びました。他にも「Your Song」なんで曲もあるし。
「You と Me の心を結ぶ、河西結心！」
八木栞『Desire』
これは楽曲を先に選んだのだけれど、正直かなりしっくりきてる。
まず全体的に民族音楽が散りばめられてるのが印象的。「Hum A Tune」からエスニックファンクとも言うべき出来。そこから「コーヒー･ルンバ」「ガンボ･チャンプルー･ヌードル」と八木メシ要素を回収していく。
そして「青空の向こうから」という大作バラードが来て「Masked」という攻撃的でかっこいいアレンジもくる。後半戦には「黒猫」「日曜日のルンバ」というエスニックナンバーもありながら名バラード「プライマル」が控える。これに関しては、さまざまな世界中の音楽要素を入れたなかで日本のど真ん中のポップスを入れるという目論見があるのだけれど、こういう抜け目がないところも八木栞っぽい。
そんななか個人的に選ぶのは「Words of Love」。どストレートのギターポップなのだけれど、これを八木しゃんに歌って欲しいんですよ。たぶん、この高音を綺麗に出せると思うんですよねぇ…
Words of Love／ORIGINAL LOVE【Music Video】 - YouTube
あと、この曲を歌ってる八木栞に恋してるファンが見たいってのもある。だっていそうだもの。
福田真琳『ムーンストーン』
先ほど書いた通り、本来は「流星都市」のイメージで『RAINBOW RASE』を選んでいたのだけれど、河西結心と変わる形で『ムーンストーン』に。
全体のイメージとしてはアダルティーで静謐なアルバムなのだけれど、よくよく聴いていくと「？」となるアルバム。シングルとして発売された「夜行性」「アダルト･オンリー」、バラードナンバーの「月に静かの海」「哀しいノイズ」なんかは正気でスタンダード感すらある。
ただその一方で「悪い種」や「守護天使」「Xの絵画」「冗談」になると沸々と陰の部分が笑いかけてくる。
そして個人的にいまキテル曲「Glass」。この静謐と暴力の狭間がなんとも堪らない。
とは言え、やっぱり選ぶとしたら「ムーンストーン」。アコースティックギター一本という意外と珍しいナンバーなのだけれど、この優しくも少し不穏な感じが合うと思うんだよなぁ。
豫風瑠乃「ビッグクランチ」
これは迷わなかった。
迷いようがない。
これ。
聴けばわかるこのぶっ飛び感と、メロディーのポップさ…サンプリングだってなんのその、ロックもパンクも全部飲み込んでポップだから許されてひたすらに突っ走っていくこの感じが、非常に豫風瑠乃。
なんとなく思春期の危うさみたいなのを感じるのもまた良い。いや、実際に作られたのは30代に差し掛かろうという時なのだけれど、「MP」「殺し」「アポトーシス」…タイトルだけでもゾクゾクするこの感じ。恐れずに突き進んで欲しいんですよねぇ。
ただ一曲を選ぶとしたら「地球独楽」かな。このスケールの大きさ、豫風瑠乃にぴったしだと思うの。
アコースティックバージョンもなかなか秀逸なので、こっちも載せちゃう。
Takao Tajima "Hikigatari Tour 2021" 地球独楽 - YouTube
まあ…本当だったら同時期に製作された「バベルの塔 または火星での生活」を選びたいくらいなのだけれど、さすがにマニアックすぎるのと、豫風瑠乃ファンに怒られる可能性が高くなるのでやめておく。いや、『ビッグクランチ』を選んでいる時点で何を言ってるんだという感じなのだけれどね。
というわけでリトルキャメリアン編。選んでから気づいたのだけれど、『RAINBOW RACE』のあとの作品が『Desire』で、『ビッグクランチ』のあとの作品が『ムーンストーン』だったりして期せずして連続する作品を選んでたりするんですよね…。まぁ、だからなんなんだという話なのではあるのだけれど、少しずつ繋がりが見えて面白いってだけの話です。
で、ラストのRakky⭐︎編なのだけれど…マジでまとまりがない。思いのほかばらけてしまった全貌はたぶんすぐ上げれる…と思いたい。
