さしもしらじな

アイドル系のデトックス諸々

Lyric-1グランプリ!-行くぜ!つばきファクトリー#31

 

今回は個別に書きたいことが多いので、それぞれを独立させて書きます。いつも読みやすくなるかな?

 

「ひさびさの番組構成」

30分番組とはいえ、その時間配分一つで視聴者の印象も変わります。今回はひさびさにかっちりとした三部構成。

初めに西野蒟蒻さんと児玉雨子さんに今回リリースする「間違いじゃない 泣いたりしない」「スキップ・スキップ・スキップ」についてインタビューを敢行し、そのあと本題の【Lyric-1グランプリ】を2題に渡って行うという構成なのだけれど、これは去年の【即興シリアスドラマ】に似た構成。結果として30分間の端から端までぎっしりと見所が詰まった番組作り。前回の【きそベガス!】が割と自由度の高い、間をたっぷり使った構成とは対照的で、同じ30分でも違う魅せ方をしているのがこの番組の面白さの一つだと思う。

 

『行くぜ!つばきファクトリー!』#21 - さしもしらじな

 

「西野蒟蒻さんと児玉雨子さん」

リリースされる新曲の作詞家さんをゲストに呼んでの回は今回で三回目。1回目は山崎あおいさんで2回目は星部ショウさんだったわけだけれど、山崎さんがシンプルに歌詞の世界観を深掘りする回、星部さんの回は作曲を含めたクイズ形式だったのに比べるとバラエティ色強め…というかだんだん強くなっていってるのか。

 

『行くぜ!つばきファクトリー!』#9 - さしもしらじな

 

『行くぜ!つばきファクトリー!』#16 - さしもしらじな

 

そんななか、西野さんはメディアで顔出しすること自体が初とのこと。なんともありがたい。そしてコメンタリーで福田さんも言っていたように「間違いじゃない 泣いたりしない」の世界観とは対照的にかなりゆるふわな雰囲気。

一方で、サバサバしていて妙にバラエティ慣れしている児玉雨子さんというのが不思議と対照的な印象になっていて面白い。これが意図してそうなったのかわからないけれど、番組にメリハリがついたことは間違いない。

…にしても西野蒟蒻さん、女性だったのか。

 

「Lyric-1グランプリ」

もともとはスカパーカケルフェスの 山崎あおい×Juice=Juice 回でやっていた企画を行くぜ!つばきファクトリー!用に作り直したもの…になるのかな?ただカケルフェスのときはお題となるメロディーラインがなかったのと、Juice=Juice のメンバーが良くも悪くもハロプロに染まり過ぎていて個人差が出なかったのが微妙だった印象。(反対に、全部をぶち壊しにかかっていた松永里愛さんがめちゃくちゃ面白かった)

という反省を踏まえてか、今回はお題を二つ用意。メロディーラインも音効スタッフさんに用意してもらい、さらにお題①に関しては三つの世界観から1つを選ぶ形にするという、前回とは同じ展開を繰り返さない姿勢が見てとれたのがこの番組の好きなところ。全く、頭が下がるばかりである。

ちなみにそんななかでもお題②は、メロディーラインと「トキメキ」というテーマ以外はほぼほぼ自由だったのもメンバーへの信頼が見えて良かったところ。

…にしても、始めっから全員分を放送に載せるつもりで用意したのか結構微妙なライン。途中、「ホントに30分で終わる⁉︎」って何回も思ったもんなぁ…。

 

「大人気の唐揚げ弁当」

…別に本当の唐揚げのことを言っているわけではなくて、お題①の選択肢の中にあったテーマの一つがこれだったという話。

お題①は歌詞を載せるメロディーラインに西野さんが前半の歌詞をつけて、後半をメンバーがそれぞれ考えるというもの。因みにAは王道の恋愛路線、Bは “明日地球が滅んだら?” という少し捻った路線、そしてCは深夜のコンビニで唐揚げ弁当を見つけて…というお遊び路線だったのだけれど、この中で一番人気だったのがC。メンバーのうち過半数以上の7人が選択するという…まあ、世界観が身近だったしなぁ、お題として。ただ、アウトプットの仕方は人それぞれ。自分のなかの天使と悪魔が戦っている谷本豫風(真琳ちゃん曰く  “天才は発想が被る” )、結局欲望に負けちゃう秋山山岸、昔の思い出が蘇る小野田、隣で売ってあるつくねの気持ちを代弁する浅倉…とさまざまなラインナップでお送りするなか極め付けは八木しゃん。唐揚げ弁当の気持ちになって「じっと見つめてたら貰ってくれるかな…」と言う世界観に思わず西野蒟蒻さんも「ヤバい」の一言。ほんと、只者ではない。

 

「なんちゃって岸本ゆめの回?」

そんななかAの王道路線を選んだのは岸本福田の “ゆめまりん” 。福田さんは流石の天才肌でキレイな世界観を歌詞に落とし込みます。

そしてそれは岸本さんも一緒…なのだけれど、自分でも直球すぎたのか歌ってる途中で恥ずかしがると言うまさかの事態…。何が面白いって、歌が上手すぎるからこそ途中で恥ずかしくなるのがバレバレになるって言うね…しかもそれを児玉雨子さんに突っ込まれるところまで完璧な流れ。

で、この場面。実はボケる可能性もあると思ってたんですよ。

なんですけど、よくよく思い出したら『朝まで生たけ2』で「いま作詞作曲してる」って話をしていたのでここは本気で学びにきたんだろうなって思ったのが一つ。

あと、バラエティーとしての “面白さ” …それこそ笑えるポイントみたいなのはこの歌詞を発表する場でわざわざ作らなくても良くなってる気もするんですよ。それこそ西野さんの「五秒考えてもいいですか?」という発言にかぶせて笑いを誘うのもそうだし、他のメンバーの歌詞の世界観やミス…秋山さんの「食べたゃお♡」みたいな偶発的な書きミスをいじることだってできるので、ここでわざわざボケを稼がなくていい…そういうことが必要無くなったってのが大きいような気がするんです。

まあ…実際のところは直球すぎることをすると恥ずかしいのでそれを隠すためにボケてる面も少なくない気もするんですけど…。

(話は少し逸れるのですが、こういう恥ずかしがる一面を “実は乙女” っていうと思うのだけれど、なんか個人的に少しずれる気がするんです…。なんというか、例えばきしもんがあのボーイッシュな感じで「実は西野カナめっちゃ聴いてます!」とか「めっちゃ恋愛映画好きで昨日もボロ泣きしました!」とか「ぬいぐるみに囲まれて暮らしてます!」とかだったら「うわぁ!実は乙女!」って思うんですけど、実際聴いてるのはジャニス・ジョップリンだし、観てるのは任侠映画とか『Black Rain』だし、昔の映画やアーティストのポスター買いまくってるし…なんかズレるんだよなぁ…いや、それすらフェイクなのかもしれないのだけれど、いや、それだったら怖すぎるよ〜)

ま、とりあえず “オレンジイロソラ” を見つけたら次々と写真を載せていこうと思います(笑)

P.S. この二ヶ月後の岸本ゆめののバースデーイベントで一気に三曲の自作曲が披露されるとは夢にも思わなかった…

 

岸本ゆめの【岸本ゆめのバースデーイベント】 - さしもしらじな

 

「明日地球が木っ端微塵になるのなら…?」

残るBを選んだ新沼小野河西。河西さんは、シンプルに切ない系でまとめてきましたが、面白いのは残る二人。

まず小野さんですが「蹴散らしてやりたいわ 木っ端微塵に ならなくてよかったね」という浮気された感情を書いたのですが…やっぱ “小野瑞歩サイコパス説” が浮かび上がる…いや、そんなことはない…で、こう書くと誤解されるかもなんですけど、直前で髪も切っちゃってるから変な信憑性もついてきてるじゃないですか…なんか、一回ハマると小野瑞歩怖くなってきたな…こんな人間像だったっけ…?

ただそれ以上の天才が新沼希空。「もし明日この地球が 木っ端微塵に なってしまうのなら」に続いて「なけなしのお金で バイキングで食べまくるわ ノーリグレット」という歌詞を付けたんですよ。

なんだろうな…このパワーワードのチョイスの絶妙さ。無理なくメロディーに乗ってて、世界観を広げつつ、その上でノーリグレットでフリまで付けていてキャッチーさまで演出、ほんと得点が高い…完璧なんだよなぁ。

 

「それぞれの “トキメキ” 」

お題2はメロディーラインと “トキメキ” というテーマが与えられた、ものすっごくシンプルなお題。だからか、各々の個性だったり好みだったりが見えた気がします。

さて、基本的には恋のトキメキを描いたのですがその中で一人だけ舞台へのトキメキを書いていたのは八木しゃん。ここら辺のアプローチの外し方がなんとも上手い感じ。

言葉のハマり具合だとやっぱり福田さんが一つ飛び抜けていたという印象。その一方で意外と理知的だったのが豫風さんでメロディーラインが2回繰り返されるお題だったのだけれど、それを意識した歌詞の作り方…頭韻を踏んでみたり、擬音を繰り返してみたり…をしていたんですよねぇ。

キャッチーさでいうとまおぴん。「はい 落ちた!はい 落ちた!君の心にねぇ」のメロディーのハマり具合と、すこしコミカルな感じがなんとも愛くるしい。ただ、その横で煽ってる風に「はい 落ちた!」って言ってる谷本さんとコメンタリーでそれをかぶせる福田さんもなんとも面白かった。それを含めて秋山眞緒って感じ。

そんななか個人的に一番グッと来たのは浅倉さんの “繋がる内線で” 。この単語一つでいろんな世界観が垣間見えるし、それでいてありふれた単語なので、凄いなぁ…と。一体どこで考えたいたんだ…。

まあでも素晴らしいのは、天才新沼希空先生だったなぁ。

 

チーク濃い 言われたよ

そんなわけはない

鏡越し 私にキュン

ときめきマジック

 

まず「チーク濃い」が「言われたよ」によって、“誰かから言われたこと”  って人称が変わるんですよ。で、そのことによって「そんなわけない」の一人称の発言が更に引き立つ。そして「鏡越し」に自分を改めて客観視して「私にキュン」と自分を鼓舞する…その全部の状況をひっくるめて「ときめきマジック」で表しちゃう…なんじゃこの歌詞!しかも全部の言葉がパンチ効いてるし、無駄がないし…新沼希空すごい…。

なんだろうなぁ…普段からアイドル好きだから聴いてるってのもあるだろうし、あと新沼さん自身が少しネガティブな部分を持ってるってのもあるんだろうなぁ…ほんとに作詞家として一曲分聴いてみたいもの!

 

「歌詞に必要なもの?」

というわけで、つばきファクトリーのメンバーの作詞を評価する中で何が大事なんだろうということを考えたのだけれど放送内で言われていたのは以下の3つかな。

 

1. ちゃんとメロディーにハマっているか

2. キャッチーさがあるか

3. 流行りに乗っているか

 

意外とキレイな言葉だけが乗っているだけでもダメで、そこをぶち抜くだけの “キャッチーさ” …できればダンスや振り付けが見えるだけのキャッチーさを歌詞の時点で待たせてないといけないんだなぁと。

とはいえこれはアイドルの場合なんだろうなぁとも思うわけで、アーティストとはまた違うんだろうなぁ…奥がなんとも深い作詞業。

 

「真琳のコメンタリー」

さて、今回の極め付け。

とにかくずっと喋ってる。

あと、なんだろうなぁ…ところどころ出る “やけっぱち” 感が本当に面白いんだよなぁ…。「ほんと、頑張って作詞したんですけどね…掠りもしなかったですね。頑張ったんですけどね」みたいな負け惜しみというか愚痴というかをちゃんと出す感じ…かと思ったらキチンと自分の持ってるメンバー観だったりを話したりもして、なんとも掴みどころのない人だなぁと…そりゃみんな沼にハマるわけだわ。

 

…というわけで、一つの文章で纏めにくそうだなぁと思って初めから章立てしてみたのだけれど、うーん、これ上手くいってんのかなぁ…たぶん、また書き直したりするんだろうなぁ…なむさん。