前回はご褒美として初MCを任された八木栞さんが登板してましたが、今回は初のコーナーMCとして登場の小野田紗栞さん。実はこのことによって新シーズン始まって3回連続で岸本さんがメインMCを務めないと言う、“新風” を呼び込んでいたりするのですが、この効果がこんなにもすぐ試される形になるとは…という、ただいま六月、梅雨入りの東京。
そんな、小野田紗栞さんをMCに迎えて行われた企画は「教えて小野田ティーチャー!可愛い選手権!」。自他ともに認める “かわいい担当” の小野田さんが、自ら先生となってメンバーにかわいいを指導するという、一歩間違えれば盛大に滑りそうな企画ですが、小野田ティーチャーの実力は我々の想像の遥か上を超えていました。
マジで、スゴすぎる…。
この実力、理論あっての、自他ともに認める “かわいい担当” 。そりゃあ、負けたら泣きますわな。
と言うわけで、今回もプレイヤーの一人として参加する岸本ゆめのさんですが、まあ流石の器用さですよ。見事に芸人枠でした。
やっぱ、バラエティーですから。わかりますよ?アイドルですから皆んな良いように映りたいんです。ただ、そこを一つ引いてキチンと面白に振り切れるかどうか、ここがバラエティーの肝要ですよ。
あと、“結果的に面白い” パターンというのもあるにはあるんですよ。天然で出ちゃったものが面白い、みたいなパターン。でもバラエティってそれだけではやっぱダメで、ちゃんと狙って笑いをもぎ取りに行く、これがバラエティーをする上で、作り手への安心感に繋がると思うんです。で、そこをキチンと振られて出来るのが岸本さんの強み。
というわけで、岸本さんお得意の “おバカちゃんキャラ” で行きます。ただ、これが可愛くないんですよ(笑) “おバカ可愛くない” って言う、キャラじゃないとぶん殴られる人間性。これを一発目に持って来てメンバーたちのハードルを下げつつ、ルールも確認すると言う、一番バッターの役割を見事にこなします。
(ちなみに地味な見所は、#13 でオリメンが揃いも揃って “eraser” が読めないというくだりをボケに使ったことを説明してる時に、後ろでダメージを食らってる浅倉樹々さんです。ちゃんと自覚あって、毎回ダメージ食らってるのがほんと面白い)
(とはいえ、ファンとしては、岸本さんの本気のかわいいも見てみたい。)
そのあと2番手で出てくるのは同じく関西組の秋山眞緒さん。この二人がいれば挑戦系のバラエティは取り敢えず盤石。
とにかく、即興性が高い秋山さん。ただ最近思うのは、情景の精細さと、その取り上げ方の絶妙さ。“消しゴムに好きな人の名前を書いておくおまじない” とか “電車の揺れ具合までマイムする” とか、良いディティールのセンスがあるんですよ。
ただその一方で、その全てを無に帰す勢いでひっくり返すのがギャップとして面白いんですよ。ここら辺が、うまいこと緩急として出てきたときの面白さが彼女の持ち味だと思います。ただ、どこまで意図して出しているのかはもっぱらの謎。(ただ、ここは謎のままの方が面白い気もします)
そのあとお題変わって3番手で出てくるのは浅倉さんなのですが、一旦飛ばします。
4番手で出てくるのは新沼希空さん。実は、可愛いの名手なのですが今回の放送では、登板少なめ。
新沼さん、器用貧乏な側面が否めないんですよ。ここら辺が難しい匙加減。他のメンバーを際立たせようとすると、新沼さんを引かなくてはいけなくなる。でも、穴ができたら埋めれるのも彼女の強み。これは、後のところでもう一度、触れます。
とはいえ、きっちり前半戦では初の合格をもらっているあたり、可愛いで優勝していましたが。
さて、岸本さんが背脂ちゃっちゃしつつ、お題が変わって出てきたのは新メンバー八木栞さん。やっぱり、新メンバーの切込隊長はこの人。良くも悪くも計算できないし、怖いもの知らずです。
(話はずれますが、アンジュルムの川名澟さんとメンタルの面で似てるなぁとは思っていたのですが、一昨日の川名さんのブログを読みながら、似てるのは “怖いもの知らず” なところではないかと思った次第。未知を楽しむ余裕(?)が似てる気がします。)
そんな、八木栞さん。一回目こそ撃沈しますが、二回目で早くも成長を見せます!さすが、小野田信者。持ち前の吸収力の良さで、かわいい街道を突っ走ります。
しかし、そんな八木さんをひらりと躱してかわいい街道を爆進するのがダークホース福田真琳さん。
今回の小野田ティーチャーのポイントに “自然体” が挙げられていたのですが、この “自然体” と “可愛い” をうまいことミックスして昇華させていたのが真琳様の凄いところ。まあ、元のキャラが良いというのもあるとは思いますが、こればっかりは小野田先生もメロメロです。
さて、そんな真琳様贔屓な小野田ティーチャーに対して、最年少の豫風瑠乃ちゃんがかわいいやっかみをしていたのが、実は今回の一番の見どころ。
「だって、小野田さん真琳ちゃんのこと好きやもん!」
これを聴いて、可愛いと叫ぶなという方が無理。かわいい選手権など関係なく優勝です。
(何がポイント高いって、普段あんまり使わない関西弁を使っちゃってるところ。なんという、武器を隠し持っているんだ!)
とはいえ、お題演技でも等身大のかわいさを見せてくれてました。まあ、焦らず大きくなっていただければなぁと。
そんな新メンバーのかわいいが渋滞するなか君臨するのが我らがリーダー山岸理子さんです。
山岸さんも、かわいいが冴えてる日とそうじゃない日の差がある方だとは思うんですけど、この日はぶっちぎりで良い日だったみたく、グッとくるかわいいを連発します。ここは、年を重ねた円熟味で自分を理解してる “妙” なのではないかと。
文句なしの優勝です。
さて、そういう意味では、絶賛イメチェン中の小野さんは不利だった気がします。
今までは溌剌とした印象が外見からは大きく、それが内面のポジティブさを引き立たせていたと思うのですが、今年に入ってから外見がグッと大人っぽくなったことと持ち前のキャラがまだ上手く噛み合ってない印象が強いです。
ただこの点は、谷本安美さんも一緒なんですけどね。外見と実際に喋った印象が違うっていうのは。
ただ、今回は谷本さんは上手く切り抜けた感があります。基本的に、こういう企画は谷本さんは恥ずかしがって笑ってしまうんです。ただ、今回はどういうわけか、非常に “いい感じ” にかわいいところに落とし込んでるんです。なんならこの放送回だけ見たら、“前に出ることに恥ずかしさをもってる奥ゆかしい美人” という印象を持ちかねないくらいに、かわいい。
まあ、人はそれを詐欺って言うんですけど。
で、本来はオチ担当のはずのこの谷本さんが、思わぬホームランを連発するので、あえなく “かわいい下手” の役割を結果として任せられたのが小野さん、という、美味しいのやらどうなのやら。
ただここら辺の不器用な小野さん、結構好きなんですよね…。
そしてもう一人、谷本さんのペースに持ってかれた河西さん。
最近、少年キャラが突き出してる気がするのですが、飛び出し方と言う点では八木さんに一歩遅れている印象。さすがに12人もいると、バラエティでは埋もれがちになってしまいます。
ただ、追い込まれた時のちょけ具合とか好きなので、追い込んだ方が面白いタイプなのかもしれません。
と、まあ、このように、ですよ。
色々なタイプの “かわいい” があるわけですが、最後の最後に満を辞してキャラを炸裂させたのが、浅倉樹々さんですよ。
いやぁ、最高ですね。
もう、重い。
それでいて、面白い。
特に引き際のセリフ、「ひどい!いらない!さよなら!」。この語感の良さと、テンポ感。天才です。
ホント、外見の正統派アイドルとは思えない、重さ。
このギャップがすごく良い。
で、少し前くらいまでは、こういう一面を出さなかったと思うんです。出す機会も作らなかったというか、普通に、無難に、みたいな。
ただ、今年に入ってぐらいから「出しても良いのかな?」くらいにはなってるような気がするんです。
で、それを知ってか、ガンガン引っ剥がしにかかる『行くぜ!つばきファクトリー!』という構図。
あと、司会が小野田さんなのも大きいと思うんです。今のところ面と向かって浅倉さんに「重い!」と言えるの、小野田さんだけなんで。
(ここら辺の、“さおきき”コンビの力関係が結構好き。ふとした漢気が溢れる樹々ちゃんに戸惑いながら乗ってく小野田さん。その一方で、樹々ちゃんが普段出さないおバカな一面や、今回の重い女の一面が見えた時には容赦なくイジる小野田さんのこのバランスの妙。お互い長女だからか、気が合うのでしょうか?)
…まあ、この番組を機に、浅倉さんの本性が曝け出され、ますますの成長に繋がれば、怖いものなしだなって思う次第です。というか、浅倉樹々にまだ伸び代があるって事実が一番怖い。
さて、そんなかわいい選手権。メンバーもですが、小野田ティーチャーも熱いというか、細かいというか、「そこまで相手のことを考えてるの!」みたいなのが結構あって面白いです。(岸本さんが言葉を選びに選んだ “モテテク” というのが、一番的確だと思います。)
ま、ここまでの実力があれば、人気回復するわけですよ。
そんな、かわいい選手権のあと、オフショットとして見ることができるのが生放送ドッキリの裏側。ここでは新沼さんの器用さが垣間みれるのが面白いんです。
器用さ、というか、どこまでが計算で、どこまでが天然なのかがわからないんです。
生放送始まる数秒前に、間違えてオープニングのセリフを言ってしまうところとか、ほんとに “素っぽい” んですよねぇ…。ここら辺の、新沼沼の深さが魅力だよなぁ…。
さて、そんな大成功に終わった「かわいい選手権」ですが、岸本さんが病気で不在という事態の中で生配信企画として急遽復活することとなります。いや、現状としてバラエティ回せるのが小野田さんしかいないというのが大きいのですが、そこで岸本さんが本来やってる動きをカバーしていたのが新沼さん…だったような気がするのです。
そんな、つばきファクトリー、というかスタッフさんを含めた “つばきファクトリーチーム” の総力戦とでもいうべき、「Happyに過ごそうよ × 行くぜ!つばきファクトリー!」コラボ生配信は次のブログにでも感想をまとめようと思います。
ほんと、あれこそ、総力戦。