さしもしらじな

アイドル系のデトックス諸々

スカパー!アイドルフェス!〜2021夏〜

 

という名の、岸本ゆめの祭。

 

まあ、そりゃあさ、喋れることは分かってますがな。冠番組の「行くぜ!つばきファクトリー!」でも、キチンと進行して回しているし(進行しながら回すって簡単じゃないのよ、実際)、突っ込めるのはもちろん、ボケもできるし、自分を落とすこともできるし、相手を褒めることもできる。

 

まあでも、それをバランスよく三時間キチンとMCの一人として生放送で全うするって、そんなに簡単なことではないと思うのです。

そんな中でシッカリと役割を果たしていたし、それと同時にスタッフさんに信頼されてるのもわかるし、面白がられているのもわかるし、岸本さん自身も自らのホームとしての立ち振る舞いが出来ていたのを見ることができたのが、本当に素晴らしかったんだよなぁ。

 

そして、そのうえでパフォーマンスも完璧なのが、岸本ゆめのクオリティ。

真面目ゆえの頭がいっぱいいっぱいなハズなのに、抜きのカメラでウインクをするくらい絶好調なのは、いったいどこで覚えた “あざとさ” なのか。

 

それに加えて、つばきファクトリー全体のパフォーマンスも良かったのも印象的。

「断捨離ISM」はようやくモノにしてきた感がある。

そもそもテンポの速い曲、かつリズムと音程が難解で、その上でダンスのフォーメーションも複雑という、二重三重に難しい楽曲なのだけれど、“無難” ではなく、高みを目指して妥協しないでトライする姿がつばきファクトリーという感じで好き。ライブの本番は少ないけれど、もう1段階クオリティを上げた段階で武道館で披露できたら最強だな。

 

続く、「ナインティーンの蜃気楼」は、とにかく「浅倉さんロックだなぁ」という印象が強かった。いや、そもそも一番初めのバージョンでは浅倉樹々さんは居なかったのだけれど、そこはエース、どんな色にでも染めて魅せる。

けれど、最近の浅倉さんの好調具合はなんなのだろう。オオタニさんではないのだけれど、ようやく体調等のタイミングが整って、本領を発揮してきたような節がある。歌も脂が乗ってきたし、ダンスも目を引くメリハリのついた印象的なモノにだんだん進化してきている気がするのだけれど。

それとも、鈍感で今まで気づいていなかっただけ?

 

ダンスといえば、秋山さんも凄かった。

全体としては、緊張気味だったかなぁという感じだけれど、それでも決めるところではキチンと決めていたな。特に、ダンスをフューチャーしていたコーナーでは、まさにしずるさんが言っていた「音楽が身体から発されている」という言葉がピッタリあってた気がする。

リーダーの山岸理子さんは、今回は一歩引いていた立ち位置。どちらかと言うと、新メンバーの紹介役として回っていたところが大きかった気がする。

ただ、相変わらずソロパートの破壊力は持ち合わせているのは強くて、「断捨離ISM」の秋山さんとの二人のダンスも好きだけど、その次に印象的なのは、山岸さんのソロパートだったりするくらいには好き。

なんか、ナマナマしいんだよなぁ、彼女の声って。

 

新メンバーは紹介のみ。

ただ、現メンバーの話を極力避けた上で、二回も紹介してることから、相当可愛いんだろうなぁってのが伝わる。

一番面白かったのは豫風瑠乃さん。「がんばルノー!」と言った瞬間にカメラが切り替わっちゃって、全員がフォローできなくなった瞬間に一昔前のきしもん感があったのが、デジャヴ。

まあ、歌を聴いたときに、声量もリズム感もシッカリあるから、小片さん寄りかは岸本さん寄りの人だとは思っていたのだけれど、ブログとかも見て行くと、「意外とアーティストタイプじゃなくて、がっつりアイドルしたい人なんだな」って思うし、それだったらつばきファクトリーに入るよな〜って思うこの頃。

ちなみに、小片さん寄りのパフォーマンスを持っていそうなのは福田真琳さんで、まとめ役兼浅倉ヲタの河西結心さん、絶対にまだ何か隠していると思われる八木栞さんと言うのが新メンバーの印象。

 

さて、話題は新曲の「マサユメ」である。なんというか、前からあるはずの「ナインティーンの蜃気楼」や「断捨ISM」を差し置いて今回一番良かったんじゃないか?って言うほどの会心のパフォーマンスだった気がする。しかも、BEYOOOONS を含めた一緒に出ていたアイドルさんの中に、ここまでファンキーな楽曲をモノにしたグループなかったし。

てか、なんでものにできてんだよ。

で!ですよ。

意外と岸本ゆめの無双かと思ったらそうでもなかったのが、つばきファクトリーの面白いところ。ロック浅倉はもちろんだけれど、やっぱ小野瑞穂さんの隠しウェポン感は半端ない。

安心と安定ですね。「春恋歌」で魅せる、“歌” を真っ直ぐ伝えるのも得意だけど、声量で力強く押さえつけるのもこの人得意なのが面白い。ただ、それでいて佐藤優樹ヲタのはずなのに、本人のパフォーマンスからは意外とそう言う匂いを感じないのが地味に好き。憧れと目指すものの違いがわかるアイドル。

そして、高音を力強く出せる小野田紗栞さんの “凄み” よ。(なんか、“凄み” って単語が似合うな小野田プロ)。やっぱこの人、強心臓だから躊躇なく自分のことを “可愛い” と言ってるだけであって、実際のところは万能スキルメンというのがあってると思う。意外とBerryz工房嗣永桃子さんの立ち位置に近いのはこの人なのでは?

 

ラストは「愛は今、愛を求めてる」。

コーラスが新沼希空さんと谷本安美さんっていう、シングルではあまりセンターに来ることがないアルバムの曲を、普通に音楽番組で出来ちゃうのがハロプロクオリティ。

新沼さんは、ようやくつばきファクトリーのなかでの立ち位置を確固たるものにしたような気がしてて、その自信がこの曲に現れているのが好き。いや、もともとリズムも声量もあるんだけど、自分が目指してるアイドル像とどう落とし所を着けるかに、長いあいだ焦点を当てていた印象があるのだけれど、その良いバランスをようやく見つけた感じがある。

自分色に綺麗に染め上げてて、また違うつばきファクトリーの一面を奏でている。

そして、今回の一番の目玉は谷本さん。

なに、あのフレッシュさ。

新人を差し置いて、フレッシュさがあるのがおかしい。いや、もともと美人なのは知っていたけれど、可愛いまでついてくるってことがあるんだなぁという驚き。

そして、歌。いつのまにそんな声量を身につけたんですか?いや、リズム感はもともと悪くないのは知っているんですよ。じゃないと、「My Darling」の落ちサビをバッチリ決めることなんか出来ないんだから。でも、その声量は聴いてないぞ。

そんな二人の声が混ざり合う「遺伝子って不公平だけど〜」からの落ちサビがやっぱり良い。

声の相性が二人の仲の良さと、でもどこかバッチバチの戦友感を感じるのが面白いのです。

 

そんなライブコーナーを終わって、割とすぐに戻る岸本さんの鉄人ぷり。ほんと、さっき歌ってた人と同一人物ですよね?

で、伝家の宝刀ギャグも多数披露しつつ、極め付けは「(色んなアイドルさんが色々なキャラを持っているけれど)ネタ帳を持ってるアイドルの人は居なかったので、このキャラで被ることはないと思います」の一言。中居正広しかいねぇよ、アイドルでネタ帳を持っているの。

 

 

いっそ、目指しちゃえば?と思わんでもない。

 

 

全体としては、12人という決して少なくない人数なのだけれど、全員が持ち味を発揮してキャラ全開で挑んでいたなぁという印象。

あと、てっきり「今夜だけ浮かれたかった」を披露すると身構えていたのをあっさりとスカされたのも面白いところ。「マサユメ」があるなら確かに、外しても問題なかったし、なんならそれ以上にカッコいいパフォーマンスだったし。

 

あと、ひさしぶりにしずるさんを見て、こんなに面白かったっけ?ってなったのはここだけの話。(映画の『まく子』は観ていたのだけれど、バラエティはほんとひさびさ。)岸本さんとの相性も良かったので、次回もこの体制でお願いしたい限り。(当方、新規の岸本ファンなもんで。)

番組も、コロナ禍のなかで出られなくなったグループが出てきたなかで、“ダンス” と “あざとさ” のコーナーを新しく作って、きっちり面白くしていたのも良かった点。いや、新しく作ったのかは分からないけれど、このコーナーのあるなしでは、やっぱりそれぞれのグループを深く知ることはできないと思ったので。

ただ、オンデマンドだと録画できないから、内容を改めて確認できないのが辛いところ。やはり、テレビとレコーダー買うしかないか…。