さしもしらじな

アイドル系のデトックス諸々

「アドレナリン・ダメ」の歌割の良さを語る!

 

 

 

1週間で50万回再生されるには、それなり訳があると思うんです。

というわけで、その訳を自分なりにザッと考えてみようという記事。

別名、「3分40秒の歌を8000字程度で語る企画。」

ただ、先に言っておきます。

 

 

読むより観た方が早いです。

 

 

つばきファクトリー『アドレナリン・ダメ』Promotion Edit - YouTube

 

 

1.「サブリーダー新沼希空の覚醒!」

今回は長くなりそうなので、細かく章立てていきます。というより、細かく分けないと混乱する。

さて、この楽曲の初めのソロパートは新沼希空さんが担当します。

新沼さん、結成当時からのメンバーではあるのだけれど、現行の12人体制になるまえは、歌の安定感とは裏腹に謎に干されていた時期のあるメンバーでした。その前提から見ると、今回の一番初めのソロパートがどんなにすごい抜擢かわかると思います。

 

 

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なので、新沼ファン喜んで見ちゃう。

そして、古参のファンであるほど、喜んで見ちゃう。

まあ、結論から言うと、この感覚なんですよ、結局は。新規のファンを獲得したい気持ちはわかる。わかるのだけれど、まずは自分たちのファンを喜ばせてから、なんですよ。地固めというかね。で、今回の「アドレナリン・ダメ」はこの地固めを新メンバーのファンを含めてしっかりしてる。その結果が、この再生回数に繋がっているのだと思います。

とはいえ、その物語だけでは一発目のソロを任せるわけにはいかない。そんなに甘くないのよ、ハロプロは。

てなわけで、ここで注目したい彼女のスキルは、圧倒的なリズム勘。ハロプロは兎にも角にもリズムに煩いが、彼女は天性のリズム勘を持っていると言っていい。ただその一方で、その凄さは今まであんまり目立つことはなかったのです。

そんななか、出てきたのが以下の動画。

 

《新沼希空》 天性のリズム感 / つばきファクトリー / きそらん ハロプロ 石田亜佑美ヲタ 量産型女子 - YouTube

 

ね?これだけのスキルを眠らせていたんです、今まで。ただ、もう一つ言えるのは、かつてはリズム勘だけが武器になっていたのが、この一年くらいでキチンと声量も出るようになってきたことだと思います。そしてこのことが、グループ全体の歌割をより魅力的にしていることに繋がります。

おそらく、二年くらい前までの実力だとここには入れない。浅倉さんか岸本さん、よくて秋山さんの三人のうちの誰か。そこに新沼さんを投入することができた。それは同時にいま挙げた三人、特に浅倉さんと岸本さんを歌わせる範囲の可動域が大きくなったということ。そしてそれは、すぐに結果として現れます。

 


2.「エース浅倉樹々

浅倉樹々さんの凄さはなにか、というのは文字にしようと思うと難しい。エースと呼ぶ人も多いのだけれど、大概「そんなもん見りゃわかるやろ」の一言で片付けられる。

ただ、それは甘え。きちんと言葉にしないと、伝わらない。

(ここら辺、元文系大学生のめんどくさいところ。)

で、考えた結果なのだけれど、浅倉さんの場合のそれは「自身の世界観に観客を引き摺り込む吸引力」にあると思う。ちなみに、それは歌が上手いとか表現力がどうこうは関係ない。有無を言わさず、自分の世界に引き摺り込ませる、それがエースと呼ばれる所以の一つではないかと。

これ、証左がないわけではないんです。

ぶっちゃけた話、再生回数とサムネの関係性についてはよく分かりません。良いサムネだと言われても、各々の言っていることには差があるように感じます。(これも「見りゃわかるやろ」で片付けられていることの一つ。)ただ一つの事実としてあるのは、「浅倉樹々の単独サムネは再生回数が比較的伸びやすい」ということ。世間に広がりやすい楽曲だから浅倉さんが単独で選ばれるのか、浅倉さんがサムネにいるから広がるのか、どちらがタマゴでどちらがニワトリか分からないけれど、これは事実。

 

 

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さて、そんな世界観に引き摺り込むエースを一番の最初のソロに持ってくる、楽曲の世界観を打ち出すうえでこれほど効果的な歌割が他にあるだろうか?

いや、ないのだ。そしてこれは、新沼さんが初めのソロパートをとることで可能になった形、ということは念押しで言っておきます。

 

 

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(個人的に好きな表情。今回、挑戦的な表情が仕上がってます。)

 

 

3.「新時代のエース福田真琳と妖艶なリーダー山岸理子

現エース浅倉樹々さんに続いて出てくるのが新メンバー福田真琳さん。福田さんはどちらかと言うと、他とは違う独自の世界観があるメンバーで目を惹いている存在、じきにエースと呼ばれるであろう逸材で、浅倉さんが呼んできた人々をさらに魅入らせるには完璧な配置。というか、豪華すぎやしないか、この歌割。

 

 

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そしてそのエース格2人に続くのが、リーダーで最年長の山岸理子さん。

この人の武器はなんと言っても、醸し出す妖艶な色気。こればっかりは誰がどんなに頑張っても得られるものではないと思う。ハロプロのなかでも、モーニング娘。の譜久村さんやJuice=Juice の松永さん、OCHA NORMA の中山さんくらいしか出せないのではないかと思う。

さて、この妖艶な色気を最大限に引き立たせるにはどうするか。そう、フレッシュな後輩を前に置くのである。これだけで、表現の深みや存在感が一気に引き立てられるのだ。実際、疲労感のところの気だるげで妖艶な伏せた目を上げる動き、アレである。アレが最高にカッコいいし、キマるのだ。

 

 

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そんな、大衆を惹きつけるカリスマ性とフレッシュさを持つ両エースのバトンリレーからの、妖艶な色気へと繋ぐ歌割を経てサビに向かっていくのであるが、ここでつばきファクトリー随一のスキルメンにソロが引き渡されます。

 


4.「圧倒的存在感、岸本ゆめの

さて、現行の12人体制には色々な強みがあるのだけれど、その一つに岸本ゆめのさんを大々的に使っても、グループの世界観が壊れないと言うことがある。要は、人数が多くなったぶん一人ひとりの印象が薄まり、反比例的に個性を堂々と出せるという算段。(ややこしい。)結果、力の限りをぶっ放せるようになったのが、岸本ゆめのさんだ。

もともと歌もうまいし、パフォーマンスへの熱量も凄いのだ。ただその一方でグループのイメージとの齟齬が彼女の立場を微妙にしていたのも事実。そう、パフォーマンスが良いからと言って、歌割を貰えるわけでも、カメラに抜かれるわけでもないのである。

ということもあり、目立たないなりに難しい箇所の歌唱パートを割り当てられることが少なくなかったのだが、今回は一番のサビでソロを貰うという押しも押されぬ目立てる場所を勝ち取ることができた。

 

 

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(ちなみにこのサビの前後、ほぼ独壇場になってるのが良き。強いつばきファクトリーを一気に見せつけることができる)

 

 

それは、楽曲全体のクオリティを高める上でも重要。というのも、サビで倒れたら元も子もないのだ。しかも一番サビ。間違いなく曲の良し悪しが一発でバレる。もし、本来通り岸本さんか浅倉さんがオープニングのソロをとっていた場合、ここが弱点になる可能性は割と高い。

しかし、今回はサビ始まりの一発目に安定してきた新沼さんが入ることで、岸本さんをここで使うことができる。しかも、岸本さんのカッコ良さはそれまでソロを取ってきた4人とも被らないことから、層の厚さを物語ることにもなるし、更には展開として目が離せない遠因にもなる。

最初の盛り上がりで、一番のベテランを置ける、理想的な配置、完璧な仕上がり。

 


5.「堅実で嵐の前の予兆を感じさせる二番」

二番Aメロのソロパートは、言いかえればこの楽曲の最大のギミックとなる転調前のパート。下手に盛り上がると後の衝撃がなくなるので少し穏便に、かと言って熱を冷ますわけにもいかないという、楽曲上ではけっこう微妙な調整が必要な箇所。

そんな二番の最初のソロを担うのは最年少の豫風瑠乃さん。サビが終わったあとの熱量を冷めないように二番の始めを受け持ちます。目立ちにくいけれど、最年少という肩書きとは裏腹な歌の旨さが光ります。

 

 

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(大人びた表情も好き。というより、普段の可愛すぎるギャップとの落差が凄い。)

 

 

その次に来るのが低音に磨きがかかってきた小野瑞歩さん。歌は安定してるのだけれど、全体的にキーの高いつばきファクトリーでは頭一つ抜けれない状況にあったのだけれど、新メンバーの加入とモーニング娘。佐藤優樹さん卒業の後ぐらいから、「自分は自分でいいんだ!」という自信がつき始めたのか、メキメキと変化していってる。なんならオリジナルメンバー側で、新メンバー加入後に一番パフォーマンスや仕事へのモチベーションに変化があったのは彼女と言っても過言ではないほどに。

前までだと、こういうなんでもないパートでは埋もれがちだったのだけれど、シッカリと爪痕を残せるようになった。

 

 

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(サラッと前髪を無くしたのも、効果的に変化を表してると思う。てか、こんなに顔面強かったのね。)

 

 

そして、バトンは元最年少の秋山眞緒さんへ。実は歌が上手いのだけれど、ダンスの印象が強いのかあんまり注目されてないメンバー。彼女のハスキーな声質は特徴的で、軽く歌うだけでも楽曲におけるアクセントになる。ゆえに飛び道具としても有効なのだけれど、今回はリスナーの耳を掴んで離さない絶妙なフックとして機能している気がする。

 

 

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(このカット、お気に入り。もう最年少じゃないからやっても良いよね?という感じがするし、ガンガンやってほしい)

 

 

そんな、堅実で安定的、でも個性はきちんと魅せつけるパートを終えて、この曲最大の肝、転調パートに突入する。

 


6.「切り込み隊長、岸本ゆめの

ここの最大のポイントは、サビに入ると思わせておいて、全然違うメロディーラインが来ることである。その流れを、寸分違わずやらなくてはならない。そしてそんな芸当をまぐれでなく当たり前のようにできるのは岸本ゆめのさん、ただ一人である。

この「そりゃもう」の一言。なんなら最初の “そ” のリズムと音程でこの後すべてのクオリティーが決まってしまい、ここをしくじるとこの曲は一気に失速してしまう。そこをきちんと決めれる人を、後々のことを考えずに強気で配置できる、それが今のつばきファクトリーの強みだと思う。

短いからこそ、職人技が光る。

 


7.「呼び水としての河西結心、ちゃっかりなさおきき」

そんな斬り込み隊長、岸本ゆめのの下、満を持して出てくるのが新メンバーの河西結心さん。個性的な声質はもちろんのこと、歌としての技術も持ち合わせている彼女が曲の後半をリードしていくのだけれど、ここで岸本さんのテンションをうまく引き継げるかが鍵となっている。

 

 

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(普段の岸本さんだったら後のメンバーのことを考えて細かい調節をすると思うのだけれど、この場面は絶対に思い切って踏み込むのが吉なので、河西さんがちゃんと乗ってくるとよりライブパフォーマンスのクオリティがグッと上がってくると思う。)

そして、そんななかサラッと出てくる小野田紗栞さん。実は、このあとのキーマンでもあるのだけれど、ここでは「乾燥肌恋愛」というパートに注目。ココ、おそらく小野田さん狙って獲ったのではないかと思うんですよ。なんか、そんな気がする。(とはいえ、一番美味しいパートはこのあともう一つあるのだけれど。)ま、サラッと獲っていくあたり小野田プロのプロたる所以である。

そして、浅倉樹々さんのパートに続くのだけれど、この時点で岸本ゆめのさんと浅倉樹々さんという、かつてのつばきファクトリーでは欠かせない二人のソロパートは終了する。反対にいうと、ここまで贅沢に使っても、まだ弾は残っているということ。ええ、しかも特大のが。

 


8.「ニューヒロインは遅れてやってくる!」

転調後のCメロ後半を始めに担当するのは秋山さんと小野さんだ。

今回の楽曲で二人に求められているのは安定した歌唱。ただ、それは目立つなという訳ではなく、自身の魅力を最大限引き出した上で、他人の見せ場を演出するということだ。秋山さんの伸びやかな高音と、小野さんのシッカリとした発声。バッチリ決まってる。

そして、そんな二人の歌声によって導かれるニューヒロイン八木栞さんの堂々たる姿勢、これが特大の武器だ。

 

 

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(どうよ?このキラッキラッぷり!)

 

 

そしてここからさらに新メンバー全員のソロリレーという見せ場へと向かっていく。その流れがまた完璧。この中盤と、楽曲のラストに新メンバーパートが設けられているのだけれど、どちらもきちんとオリジナルメンバーがお膳立てしてから渡しているのがホントに良い。これぞ、全員野球。見返したくなる理由。

ちなみにこの部分、ひとつ前のシングル「涙のヒロイン降板劇」のBメロと呼応していると思う。ちょうど “取り返せプライド” の部分。かつてのつばきファクトリーが持っていたヒロイン像と新メンバーがもたらした新しいヒロイン像、この二つが合わさって、新しいつばきファクトリーになっていく、その一つの過程でもあるのだ。ぶつかり合って、アウフヘーベンして、新しいテーゼへ。

 

 

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(ここ、ガッツリリーダーセンターのダンスフォーメーションの場面をスクショして載せようと思ったのですが、どこも目がキマり過ぎてて怖かったので、ソロショットを採用しました。)

 


9.「圧倒的ビジュアル谷本安美」

ここでようやく間奏である。この間奏パートは、新メンバーソロが終わった後、リーダーをセンターにダンスパートが入り、そのままお姉様方三人のソロパートに突入する。ちなみに最近はギターソロを飛ばす人もいるらしいが、ブチカッケぇギターソロの元、バキバキにダンスをかますリーダー率いるつばきファクトリーはドチャクソかっこいい。

(ちなみにこの曲、事あるごとにセンターが変わるのも見どころの一つ。しかも、センターに誰がいるかで全体のカラーも変わってるように見えるから不思議。)

また、この間奏を挟んだ歌唱順の流れが、新メンバー→お姉様三人→新メンバーの流れがよりお互いの良さ、フレッシュさと大人びている雰囲気のどちらも引き立てていると思う。

そしてそんななかで注目したいのが谷本安美さん。実は、他のメンバーと違いソロパートは一つしかなかったりする。おそらくそれでは彼女の存在感が薄まってしまうという配慮でドラマパートで多く映っているのではないかとも思うのだが、んなこと関係ないくらいに素晴らしいビジュアル。てか、マジで作画崩壊しない。おかしい。可愛すぎる。おかしい。

 

 

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(なんでもないカットですら、映画のワンシーンみたい。)

 

それでいて、その一つしかないソロパートも非常に美味しい。俗に言う落ちサビでリズム以外の演奏が一旦引かれているのだけれど、こういう状態のときの谷本さんの声質は絶品なのである。そして、「価値をキスの数で」という歌詞。たぶん、この曲全体の一番美味しい歌詞はここだと思うんです。生々しさがあると言うか、本音感があると言うか。たとえソロパート一つでも美味しいところをゲットできれば、何のそのである。

(個人的には、その前の山岸さんの「だからダメ」のあとの絶妙な息の抜き方も好き。というか、歌上手くなってません?リーダー。)

そしてさらに、ここでダメ押しの新沼さん。ここで長いソロが入るのだけれど、最悪とっ散らかったリズムを一人で立て直すことができるのがこのパートの強味。新沼さんのリズム勘の良さ、そして弛まぬ努力がここにも結びついていると言っても過言ではない。

そして、そんな整地で伸び伸びと歌うオキシトシン栞の素晴らしさ。この突き抜けるような真っ直ぐな発声を活かすためには、前の人がどれだけ受け渡しを意識するかによって変わるのではないかと思う。

そして、二人ずつのカットで「ムリ、ムリ、ムリ、ムリ、ムリー(キャー)」が入って、いよいよラスサビである。

 


10.「最後のイカした仕事、小野田紗栞

さて、ここからラスサビであるが、ここでもう一つイカした仕事するのが小野田紗栞プロである。ここのパートはもう残っていた最後のピースを余すことなく使うと言う感じ。

ラスサビ一つ目のソロ「心アドレナリンで」。ここが年上三人のうちの誰かだと、せっかく落ちサビでお膳立てした引き立て合う効果が薄れてしまう。かと言って、岸本さんや浅倉さんが歌ってしまうと、新メンバーを食いかねない事態になる。これは、グループ全体の完成度としては微妙だ。とはいえ、小野さんと秋山さんのこの曲での役割は確実性、となると終わりに向けて加速していかなければならないこの場面では当てはまらない…と言ったところで小野田紗栞さんである。

そう、この時点で小野田プロがまだ居るのだ。

小野田さんの良さは、フレッシュさを未だ保ちつつ、大人び始めている…「オトナかわいい」を写真集を機に武器にしているところだと思う。つまるところ、お姉様組と新メンバーの橋渡しをきちんと務めてしまえるところだ。しかも、メロディーもリズムも世界観をも完璧な形で。たぶんこんな役割、他のグループではいないのではないかと思う。(強いて言えばアンジュルムの伊勢さんくらい?)

そんな隠し玉中の隠し玉、イカした仕事をする小野田紗栞プロから新メンバー大活躍のラストスパートへ。

 

 

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11.「フリに応える八木栞、一曲を締める河西結心、フェイクでダメ押しをするるのまりん」

ラスサビ後半、八木栞さんの “アドレナリン” の発音に耳が行くが、ここは他のメンバーがキチンと歌っているから成り立っていると言うことは始めに書いておきたい。そしてその上で、八木栞さんのポテンシャルが100%活かされて居るのだ。とくに、直前の小野田さんの役割はそう言う意味でも大きい。リズムとメロディー、両方でお手本のような出来があって、このアクセントが武器として初めて成立するのだ。

あと、この小野田さんと八木さんの “師弟” 関係がここにハマっているのも、なかなか嬉しかったりもする。熱い展開。

そして、歌自体のソロパートラストは河西結心さんと言う、新メンバー同級生コンビで締める。ここを低音で強気に攻めるのもカッコいい。というか河西さん、この曲での歌声は七変化すぎないか?

(声質が良い一本槍に見せかけて実は技術力も高い河西さんと、ミュージカル志望の技術畑かと思ったら意外とパワー系で突き進む八木さんと、結構対照的なこの同級生コンビ。)

そしてダメ押しの、るのまりんのフェイク。これは書きながら気づいたのだけれど、ここがあるのと無いのとでは、二人の目立ち具合が大きく変わる。特に、豫風瑠乃さんが最後に出ることで、一気に雰囲気を新メンバーが持っていくのは大きい。反対にないと、新メンバーの印象はこんなに良くは残らなかったかもなぁ…。聴き初めの頃、ノリノリのナンバーなのになんでフェイクが岸本さんじゃないんだろうと思ったりしてすみません。あと、ラストのソロカットありがとうございます。最高です。アレです、岸本ファンが見たい岸本ゆめの様は、はい。

(ここまでに書いてるように、実際にはそんなにソロパートを持ってない岸本さんにリアクションが多いの、ラストカットの印象だと思う。ラストカットだけでここまでの印象なので、フェイク取ってたら、一気に持ってったかもなぁ、とすら思う。)

 

 

というわけで。

 

 

それぞれがそれぞれの持ち場を全うしつつ、それでいて互いを引き立たせ合う最強の歌割、これが「アドレナリン・ダメ」の良さである。正直、相当練られている。しかも、それを叩き台として拵えたPVの完成度がメチャクチャ高い。というより、取れ高だらけだったのではないか。むしろ、3分40秒じゃ足りないんじゃなかったのでは?そのくらい、ワンカットワンカット、手抜かりなく映っているし、映してると思う。

あと、事務所の戦略として新メンバーが入って二枚目のシングルにこのカードを切ったのもたぶん確信犯ではないかと思う。もし、一枚目でこれを切っちゃうと、今回みたいにバズったところで新メンバー含めた12人での歌唱動画が少なく、新たなファンを取りこぼす可能性が高い。しかし、このタイミングであれば前回の三枚のシングル曲のPVに加えて、ハロステ!の映像もあり、新規ファンを取り込むチャンスが一気に生まれる。そして、まだ一曲目、ここからが本番というように残り二曲…「弱さじゃないよ、恋は」は大丈夫だけど、「アイドル天職音頭」がハロプロ受けだけで止まらないことを願うのみである。(まあ、ハロプロファン受けのみに特化してもそれはそれでありな気もする。)

 

 

ま、とりあえずはザッとこんな感じですかね。

 

とりあえず、発売まで一日一アドレナリン、がんばろっと!