ここ二週間の感情の乱高下からのこのライブはエグいって。
【ひなフェス2023 つばきファクトリープレミアム 浅倉樹々卒業スペシャル】 - さしもしらじな
まあ、始まる前から変な緊張感がありましたよ。
たぶんあの場にいた全員が「どんなテンションすればええんやろ?」と思っていた筈なんですよ。
あと、雨だし。
で、瑞々しいOPSEがかかってメンバーが出たシュンカンに、「衣装的に『スキップ・スキップ・スキップ』始まりだな」って思った筈なんですよ。「笑って」と「スキップ・スキップ・スキップ」をマッシュアップしたような感じといえば適当かな。とにかく可愛らしく、春らしい、“春感” 衣装。
したらばさ?
河西さんからソロが始まったわけさ。
え、ライブ新曲から入るの?
という驚き。「7分咲きのつづき」というタイトル。作詞作曲は山崎あおい×KOUGAという、まさに春のポップス…いやぁ、いい曲だったな。
そして、ここからKOUGAメドレー「スキップ・スキップ・スキップ」…この流れは最高すぎるなぁ…いや、ズルさすらある。盛り上がらないわけがないやん!こんなん!
で、樹々ちゃんソロが、岸本ゆめのだったんだよなぁ…マジか…。この曲、浅倉さんのソロから始まって岸本ゆめののソロで終わるんですけど、一気に岸本ゆめのの印象が強くなった…なんなら途中のメイドキッサーのダンスパートもゴリゴリの岸本ゆめのダンスが見れたりして最高だったんだよなぁ…えぇ強強やん…。
そしてここから「うるわしのカメリア」の流れ。リトルキャメリアンによる歌唱を除けば本当にひさびさの披露。…にしてもこの曲、ライブ映えしにくい楽曲なんだな(おい)
そして “るるる少女は一部咲き” のところで、一曲目の「7分咲きのつづき」と繋がっているのを感じたりできたのがこれまたニクいセットリスト。なんというか、上手いなぁ…。
因みにここまでの三曲がオープニングブロックなのだけれど、ライブ新曲、12人曲(ただし樹々ソロは一つのみ)、デビュー曲(ただしリトルキャメリアンのみの歌唱あり)という流れだったからか、個人的には「そんなに樹々ちゃんがいなくなった感じがしないなぁ」という印象だったり。いや、推しじゃないからというのもあるかもしれないけれど、ここら辺もセトリの上手さだなぁ。
そしてMCは卒業に関してもさらって触れる程度…
「…ここで、春から高校一年生になる豫風瑠乃から大切なお知らせがあります」と神妙な面持ちで谷本安美が振ってからの、いつもの感染予防対策の話に繋げたのは、個人的には大好き。なんというか、バラエティー力ってこういうことじゃない?
そしてここからは、さらに “春感” 楽曲の乱れ打ち。
まずは「ふわり、恋時計」。もうこれについては十八番感すらある。ほんとに何回聴いても良い曲だし、その度に発見がある。
まあ、岸本ゆめのが最高なのはもちろんなのだけれど、小野瑞歩の “見られたくて” が最高にハマっていた。前のツアーで試行錯誤していた結果が出ていたと言っても過言ではない。というか、今日はめちゃくちゃ調子良かったような気がする小野瑞歩。
あと!秋山眞緒のダンス!マジで最高だった!ほんとに独壇場!あの、今まで以上に良くなっていた!進化してるのが見てわかったのが凄いんだよなぁ…。
からの「春恋歌」。これも王道だなぁ…。浅倉樹々の卒コンだときしもんは後ろ向いていたのだけれど、今回はちゃんと前から抑えれたのも嬉しかったなぁ…。
そして「ハナモヨウ」…これはもう豫風瑠乃の曲。なんというか、豫風瑠乃がすごい曲。たぶん、この曲が一番豫風瑠乃のポテンシャルを引き出していると言っても過言ではないくらい、豫風瑠乃だった。
ただ、途中のダンスパートでは秋山眞緒、山岸理子の両名のバッキバキのダンスが見れるのは嬉しいし、谷本安美の “好き、嫌い、好き” も流石だったし…この曲はライブ映えがエグいんだよなぁ…!
そうそう、ラスト岸本ソロの “恋心” も後のソロもるのちゃんに変わっていたからか気持ち強めに入ってたのも良いスパイスになっていたと思う。というか、この前半ブロックは真面目に豫風瑠乃無双だったと思う。
で、「純情CM」!この曲も意外とひさしぶりな印象…一応「行くぜ!つばきファクトリー」の秋祭りで歌われているけれど、あれ以来か…。で、この曲の浅倉樹々パートが確か河西さんだったんだよね…。歌割的には河西→福田セリフ→小野田ソロみたいになるのがほんといい並び。あと、その後の “わかってほしい 私のこと” の岸本ゆめのがかっこよくて、かっこよかったです。
春の楽曲メドレーラストは「3回目のデート神話」。これは【Moment】のテンションが抜けきれてない岸本ゆめのが最高でした。やっぱこの曲、ポテンシャルとしては縦ノリの楽曲なのよ。で、その縦ノリ感を煽ってしまう岸本ゆめの…最高だったなぁ…。
で、まあ、この曲の浅倉ソロ “もし後から振られたら” を岸本ゆめのにやってもらいたかったのだけれど、意外にも福田真琳に渡っていて、それがさらにしっくり来たのが面白かった…なんというかなぁ…この曲、テンポも速いし、その割に中島卓偉楽曲にしては音符の数が多くて複雑だから難しいんですよ。で、それをサラッと歌うのではなくて必死に食らいついて歌うってのが浅倉樹々の味だったのだけれど、その味を福田真琳なりに再現できていたのがホントに好きだったなぁ…。なんだろうなぁ…福田真琳のアップデート力というか、前の人の個性をリスペクトしつつ、それでいてガッツリ自分のものにしてしまう力…それこそ「春恋歌」の “愛おしい願い事” もそうなのだけれど、この “アップデート力” だけでも福田真琳を追いたい理由になるんだよなぁ。
そしてここで中MC。
からの会場騒然のマッシュアップメドレー。これがね…なんじゃこりゃあ!の連続でして。
まず、パントマイム寸劇から入る「恋のUFOキャッチャー」と「アイドル天職音頭」…これがね…破茶滅茶苦茶すぎて最高。なんだろうなぁ…雑食すぎるつばきファクトリーの楽曲なんだからこそ出来た魔改造マッシュアップ。ほんとに何が起こってるかわからなかったもん。あと「アイドル天職音頭」に関してはクラップを完成させたらもっと盛り上がりそうな楽曲だな、とは思ってる。
で、「断捨ISM」「だからなんなんだ」のマッシュアップ…マジでこれに関しては「どうした?」という感じ。なんだろう…もう、原曲の元も子もなくぶっ壊していく。
…まあ、邪推ですが、浅倉樹々の卒業イベントが続いた結果、他のグループと比べて準備期間がズレた余裕をひたすら楽曲を弄るために使ったんじゃないかって思うくらい、ぶっ壊してたし、破茶滅茶苦茶だったし、それをパフォーマンスするつばきファクトリーの凄さ…特に後半は岸本ゆめの、小野田紗栞、秋山眞緒、河西結心、福田真琳という、火力強めの選抜メンバーの並びだったから、下手したらアンジュルム食らい尽くすんじゃないかってくらい熱量が凄かった。特に間奏のダンス。カッコ良すぎるだろ。あと、夫婦餃子の緩急の間。ベテランすぎる。
からの「約束・連絡・記念日」はノーマルバージョン…山岸理子、新沼希空、谷本安美、小野瑞歩、八木栞、豫風瑠乃の選抜メンバーでの披露。ここもメンバーの減りをそんなに感じなかったなぁ…(ただ、頭の中で全員で12人だから一人足りないなって思ってる自分に驚いたのも事実。こういうところで意識するのかぁ…)(あと、歌割りがシャッフルされているのを見ながら、そういえば年末の生配信できしもんが「歌割シャッフルライブとかやりたいですね」って言っていたのを思い出したりもしてました。提案したのかどうなのかはわからないけれど)
因みに、初めのソロを新沼さんが担当するのだけれど、衣装チェンジの落差がすごくて一瞬誰かわからなかったのはここだけの話。
で、「独り占め」…うん。岸本ゆめの無双だったし、新沼希空もまた磨きがかかってた。そしてラストの “うずくの…” の河西結心の顔の残しが良かったなぁ…
後半パート。一発目は「マサユメ」…やっぱテンション上がるなぁ…!
この曲、間奏で岸本浅倉パートがあったのだけれど、その相手が豫風瑠乃になってたのが印象的。しかも、元々全部岸本パートだった “DaDaDaDa” の合間に入るフェイク(?)も半々になっていたのも印象的。たぶん、少しずつ成長させているんだろうなぁ…。
そしてこの後が「間違いじゃない 泣いたりしない」…まあ、浅倉パートが誰になるかしか注目していなかったのだけれど…岸本ゆめのだったときのガッツポーズと卒業することを自覚した瞬間の虚しさ…というのかな。悲喜交々だったなぁ。
“新しいストーリー 歩む 次のステージ of Love”
凄くいいソロだったなぁ…。
そこからの「涙のヒロイン降板劇」も最高。今まで気づいていなかったけど追っかけの “愛さなくちゃダメ” 最高じゃなかったですか?最高でした、はい。
で、一列に並んで始まる「アドレナリン・ダメ」。
これはね!最初の浅倉ソロを小野田紗栞が担当していたのが「さおききFoever!」って感じで最高だった。しかも、浅倉リスペクトなんですよ、歌い方も振りも…ほぼほぼ完璧なコピー…これがさおききのストーリー…熱すぎる。かと思えば、“潤うわけない” は新沼希空。ここもビックリするくらい違和感ない。
で、リトキャメソロメドレーからの「ふー!」で全員がペンライト上げて回すの、何回見ても壮観で好き。
そして「愛は今、愛を求めてる」…ひなフェス以来なのだけれど、前回と今回で全然聴こえかたが違って。
この曲、新沼希空谷本安美フィーチャー曲なんですよ。要は、山岸理子と岸本ゆめのが卒業した後に残る最後のオリメンをフィーチャーした曲なんですけど、それを本編ひとつ前に持ってくる…なんかその意味を考えるともう次への準備をしているんだなぁという感じがして少し切なくなったりするんですよね…。
ただ二人がリーダーとして立つつばきファクトリー像もすこし見えた気もしてて、もうね…めっちゃピースフル。あー、これはこれでいいなって思える、ピースフルさ。
そしてラストのMC。とにかく全員巻いていて、「最後に何かしらの発表があるのかなぁ?」と思っていたらまさかの「行くぜ!つばきファクトリー」の新シーズン決定の報告。「ありがとうございます!」よりも「よくも騙してくれたな!」という感じが強かったですけど。ただ大歓喜は大歓喜。
ラストの「ふりさけみれば」は大阪でのファンクラブイベント以来。なんだったらここで一番樹々ちゃんロスが発生してました。
あとね…二番で山岸岸本ソロが入っていているのがもう卒業の助走が始まっている感じがして「うわぁ…」となってしまったり。いや、早い方が嬉しいんですけどね。
それに合わせてか、ラストの挨拶も新沼さんをセンターにして山岸岸本が囲む形だったんですよ。もっというと、前半のMCは谷本さんが持っている部分も多かったりして、もう新沼谷本リーダー期は始まってますよってのを見せているのがほんとに印象的だし、なんとしてでも成功してみせるという執念が見えるのが良かった。
というわけで、11人体制初のライブだったのだけれど、すでにその先の山岸岸本の卒業を見据えているという点でもかなり異様なライブ。とはいえ、アイドルの “旬間” はあっというまなのだ。むしろ、それを伝えるためのライブとも捉えられる。
で、メンバーも気合入っていたのだけれど、正直途中から観客の熱気も凄かった。この二週間の諸々を経て、「やっぱりつばきファクトリーを応援するぞ!」みたいな熱気があの空間を支配していて、半ば殺気立ってた気さえする。とにかく拍手がすごい。特に上手側。
あと、樹々ちゃんがいないことにはまだ初日ということもあって鈍かったかもしれない。それ以前にトピックがあり過ぎるのよ。これから少しずつ変わっていくんだろうなぁ…という感じ。
…てか、ここまでくると「さよなら中野サンプラザ」応募しとけばよかったなぁとなっているこの頃。ほんと、どうしよう?
あとサラッと「今夜だけ浮かれたかった」「My Darling〜Do you love me?」がセトリ落ちしてるのも印象的。実際、この二曲なくてもすごいライブだったもんなぁ…!
ま、兎にも角にも、ライブ最高だった!